第1回体験導入ワークショップを開催しました -令和4年プロジェクトより-
第1回体験導入ワークショップを開催しました。
令和4年8月30日31日にかけて、NO LIFT LABOにて第1回体験導入ワークショップを開催しました。9施設、のべ34企業の方々にご参加いただきました。企業の方の中には、昨年のプロジェクトのフィードバックから機器を改良したところ、今年売れるようになったという声もあがっていました。
1日目(第1部)は昨年度プロジェクトから引き続き参加いただいている介護事業者・企業様を対象に昨年度プロジェクトを振り返り機器貸し出しにおける課題を整理・共有することを中心としたメニューに取り組んでいただきました。
昨年度を振り返り、「体験貸し出しの使用目的」「購入した/しなかった背景」「借りてどのような課題が生じたか」といった点を介護事業者様から企業様へ、率直に伝えていただきました。
ある介護事業者様からは「借りて使い始めた最初の1ヶ月は思い通りにいかず本当に大変だった。何度も使うのをやめようかと思った」「企業には開発段階での試験データをもっと公開してほしい」といった声が、また別の介護事業者様からは「予算確保の関係で、単年度で借りて購入判断することは難しい。複数年度にまたがって計画したい」という生々しい本音もお聞かせいただきました。
それを受けて企業様からは、「導入支援を行いたいが、コロナの影響等でなかなか思うように施設へフォローできない」「取説も説明動画も見てもらえない。正しい利活用に向けたサポートを模索している」「施設の窓口担当の方は熱心で、操作方法もしっかり聞いて覚えてくれるが、現場の方に伝わっていない」といった課題もお聞かせいただくなど、2年目ならではのワークショップとなりました。
一方、2日目(第2部、3部)は今年度から新たに参加いただいた介護事業者・企業様を対象に、プロジェクトの進め方の説明を行いました。その後、介護事業者様から今の課題を企業様へ向けて発表していただき、実際に介護事業者様に介護テクノロジー製品を体験していただきました。これまで介護テクノロジーにふれたことがない方もいたため、企業様からの説明に熱心に耳を傾けていました。参加した介護事業者からは、「いろいろな製品があることを初めて知った。これからの参考にしたい」「一度に紹介してくれたので、それぞれの製品の違いが知れてよかった」といったお声をお聞かせいただきました。また、「同じ課題に対応できそうな2種類の機器を施設内で試してみたい」というお声を受けて、条件が揃ったケースではすでに企業からの貸し出しが開始されました。
企業様にとっては具体的な課題を持った介護事業者様のニーズを直接知る機会となったため、「介護現場にどのような課題があるか直接聞けてよかった」「今の自社製品の課題が見えてきた」とおっしゃる企業様もいました。こうした機会を持つことで、より介護事業者の課題解決(ニーズ)にあった機器の開発や改良が促進される事を期待します。
最後は、介護事業者様へ向けて、機器貸出において鍵を握る「導入計画書」の作り方のアドバイスを行いました。この「導入計画書」にて課題を明確にし、「なぜ機器が必要なのか」あるいは「どのような機器が活用できるのか」また、デメリットや昨年の失敗談なども聞きながら、自分たちに合った導入計画を立案します。目的・目標を明確にしたうえで「体験&貸出し」を行うための重要なフェーズです。ZoomなどのWebも活用しながら、事務局が、介護事業者さまの課題解決に向けて、伴走サポートを行ってまいります。
このプロジェクトを通じ、介護事業者や企業がコミュニティを形成し、介護テクノロジーの導入促進に向けて有機的な連携を図れるようになることを、本プロジェクトは目指しています。
次回は、より多くの介護事業者さまに機器体験や企業との意見交換をいただけるように「介護テクノロジー体験会&プチセミナー」を開催します。お忙しい介護事業者さまのために効率的に体験や情報収集ができる無料の体験会ですので、ぜひお気軽にお越しください。